穴開け加工の方法と作業にかかる費用について解説！

ソリッドドリリング加工

一本の穴を垂直に開けるため幅広い場面で行う加工で、一般的な穴開け加工といえるでしょう。加工されていない材料に浅い穴を開けるときに多く用いられます。そのため無垢穴加工とも呼ばれます。

トレパニング加工

円柱形の素材に円筒状の穴を開ける加工です。穴を開けたあとの材料には、円柱状のコア（真中部分）が残ります。比較的大きな材料の穴開けや、コアを再利用したい場合に使用される加工方法です。

カウンターボーリング

既存の穴をさらに広くする穴広げ作業です。大きな穴を開ける動力の機械がない時に使用される場合が多く、穴の精度はそれほど高くありません。また、下地によっては穴を広げるときにクラックが入る恐れもあるため高い技術が必要となります。

穴開け加工で使用される機械

ドリル

穴開け加工で使用されるドリルは、大きく分けてストレートドリルとテーパードリルの2種類があり、穴の大きさで使い分けるのが一般的です。ストレートドリルは、シャンク部分が円筒状になっており、コレットチャックを用いて様々な大きさに対応できるのが特徴。一方テーパードリルは、根本になるほどシャンクが細くなっており精度の高い作業に向いています。

ボール盤

ドリルがついている台状の機械です。台に材料を固定し、ボール盤のハンドルを回すと設置されているドリルが下がって穴を開けられます。

中ぐり盤

ドリルなどで開けた穴を広げる「中ぐり加工」に特化した機械です。様々な材料に対応し、比較的大きな材料であっても穴開けを行えます。

材料と加工によってコストは変化する

穴開け加工の費用に大きく関わる項目が、材料費と加工費です。穴を開ける対象の素材によっては高い技術を要するため、材料の種類でコストが変わってきます。また、削る部分や削り方によって時間と労力が変化するため、難しい内容ほどコストが高くなるといえます。

避けるべき材料

どのような素材でも使用できるわけではなく、材料によっては加工不可の場合もあります。例えば、使用する機械によっては穴が開けられなかったり、加工はしやすいが脆くヒビが入ってしまったりする材料もあります。そのため、的確な材料と機械の判断が必要です。

柔らかい材料ほど安くなるわけではない

費用面で注意すべきことが、切削する材料は柔らかいほど安くなるわけではないということです。確かに、金属の中でも硬い材料は削るための技術が必要となり、コストがかかります。しかし、材料が柔らかい場合に高い技術が不要というわけではありません。

材料が柔らかいとヒビが入ってしまうことなどもあるため、柔らかい材料にもリスクが潜んでいるのです。材料の硬度だけで費用が決まるわけでもないので、その点をよく理解しておきましょう。

完成度

費用には、穴開けや切削に求める完成度も大きく影響します。高い精度の穴開けを行うには、日数とコストがかかるからです。そのため、加工内容と正確性については事前によく確認しておきましょう。